スペインタイルについて

南ヨーロッパ・スペインの街を歩いていると、教会、駅舎、中庭、いたるところで美しいタイルアートに出会うことができます。

その歴史はとても古く8世紀にまでさかのぼります。スペインのあるイベリア半島南部にムーア人と呼ばれるアフリカ北岸のイスラム教徒が侵入、
その後700年もの間この地を支配しました。その間、美しい織物や多彩な陶器など
非常に高度な技術を使った多くのイスラム文化がこの地に伝えられ、王宮やイスラム寺院の壁面は美しいタイルで飾られました。そしてこの陶器やタイルは13世紀からスペイン南部のマラガで模倣されるようになり<①マヨルカタイル>、その技術はイタリア→オランダ→イギリス→ポルトガルと伝わり、ヨーロッパ中でこのタイル文化は一気にひろがっていきました。

やがて王宮を飾っていた高価なモザイクタイルに代わって、容易にしかも安価にタイル装飾の効果をあらわす、<②クエルダセカタイル>がこの国に伝わったことから一般庶民の家にもタイルを貼ることができるようになり、今では街のいたるところで美しいタイルに出会うことができるのです。

◎マヨルカ(水彩)技法

①マヨルカタイル(水彩タイル)
素焼きのタイルの上に白色釉薬をかけ、その上を筆を使って顔料で絵付けします

白色釉薬ののったタイルの上に裏から穴を開けた下書きを置く。

下書きの上を炭でこすり、穴から炭の粉を落としてデザインを写す。

下書きの通りに筆で絵付け後焼成。筆あとが残る素朴な雰囲気が特徴的。

②クエルダセカ技法

鉛筆や筆で下書きの線を描き、その中をスポイトを使って釉薬で埋めます。      

焼成後は縁取りが消えモザイクのように見えます。

鉛筆でデザインの線を書く。

線の中をスポイト使って釉薬で埋めていく。

表面の凹凸と鮮やかな色彩が特徴的。

※La*Manítaでは、タイルや粘土などの材料はスペイン産、釉薬もスペイン産の無鉛釉薬を使用しています。
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